”冷静さ”を保つ

”冷静さ”を保つ     皆さん、こんにちは。ヒリュウです。   先週からの機材トラブルにより「ビデオ」の更新が遅れてしまっています。 申し訳ありません。 来週あたりには解決して、今までの未投稿分の動画をまとめて配信できると思います。 申し訳ありませんが、ご理解の程宜しくお願いします。     さて、今回は「“冷静さ”を保つ」というテーマで書いていきます。 これは僕がスパーリング中に一番意識していることで、今日はこのことについてまとめていきたいと思います。     ①“冷静さ”は練習の質を上げる まず、“スパーリング”は練習の中で、最も大切なトレーニングの一つです。選手として柔術をやっている人はもちろん、趣味でやっている人にとっても、技術向上のためには大切になってきます。 特に選手にとってスパーリングは、一番試合に近い練習形式になります。僕の場合だと試合前はスパーリングが練習時間の大半を占めます。 そのスパーリングをより効率の良い練習にする事が出来れば、成長速度はかなり違ってきます。 そしてそのスパーリングをより効率の良い練習にするために“冷静さ”が必要になってきます!   スパーリングは試合前になると激しくなりがちです。これは、よりハードな練習をするために必要な事です。アグレッシブな動きが多くなることもあると思います。 しかしその中でも、必ず“冷静”でいなければいけません。   「冷静でいる」というのはどういうことなのかというと、「激しいスパーリングの中でも、気持ちが熱くなり過ぎないようにする」ということです。 スパーリング中に気持ちが熱くなり過ぎて、ガムシャラに動いてしまうと、スパーリングが終わった後に「スパーリング中に自分がどのような動きをしていたのか覚えていない」という状況になってしまいます。 スパーリング中には、「相手が自分にどんな技をしてきたのか」「自分は何を狙ったのか」「自分は何を成功して何を失敗したのか」「試合のシチュエーションであれば、自分が何ポイントを取り、何ポイントを取られたのか」などなど、把握しなくてはいけないことが沢山あります。 冷静さを欠き、熱くなり過ぎてしまうとこれらを全てを把握することが難しくなります。 冷静にスパーリングをして、内容をしっかり把握出来ていると、その後に、自分が失敗した場面の研究や打ち込みをすることができます。   「どんな動きをして、なぜ失敗したのか」を理解出来ていないと何度も同じ失敗をし、それを改善できないままになってしまいます。 気持ちだけが熱くなり過ぎて、スパーリングが終わった時に何も覚えていないと練習の質は低くなってしまいます。 逆にスパーリングの内容を鮮明に全て覚えておくことができれば練習の質はぐんと上がります。     ②”冷静さ“は判断力を上げる スパーリング中に冷静になることには他にも意味があります。 それは判断力を上げるということです。 特に選手は、試合中の判断力がとても大切になってきます。 スパーリング中に自分の感情をコントロールして冷静でいることは、試合中に冷静さを保つための練習にもなります。 そのためスパーリングから冷静さを保つことを意識します。   試合中に冷静さを失ってしまったがために、逆転されてしまったり、逆転のチャンスを失って差が開いてしまったりした人を僕は今まで何人も見てきました。   実際に僕が試合で見た例をあげます。 1人の人がアドバンテージ差で負けていて、その人は2ポイントを取れば勝ちというシチュエーションです。残り時間は1分半くらいです。 そこでその人は、シングルレッグタックルで相手の足を抱くことが出来ました。後は相手を倒すことができれば逆転です。 しかしその人は、走るようにひたすら勢い任せで相手のことを押してしまい、そこから飛びつき腕十字をされてしまいました。一本負けです。   これは完全に冷静さを失ってしまい、チャンスをものに出来なかったパターンです。 このシチュエーションで本来やるべきことは、「相手を場外に出さないように確実に2点を取りにいくこと」です。 走りながら相手を押してしまうと、体重が前に乗りすぎて腕が伸びてしまいます。その結果、飛びつき腕十字に入られてしまいました。 万が一相手が腕十字に入ってこなかったとしても、前に走ったことで場外に出てしまい、2ポイントを取ることはできていなかったでしょう。   その人の経験値と技術力は分かりませんが、あの場面で冷静でいれば、自分でその判断ができたかもしれないですし、セコンドのアドバイスに耳を傾けて、より良い判断ができていたかもしれません。 気持ちが熱くなり、焦り過ぎてしまった結果、最善の判断が出来なかったのです。 ただでさえ、試合で良い判断をすることは非常に難しいことなので、最低限“冷静”でいないといけないのです。 特に、試合で勝敗を分けるようなシチュエーションで最善の選択肢を導き出すには“冷静さ”が不可欠になります。   試合で冷静さを保つためには、まずはスパーリングでそれを練習しなくてはいけません。だからスパーリング中には「冷静になること」を意識しなくてはいけません。 …

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自分なりのシステムを構築する

自分なりのシステムを構築する     皆さん、こんにちは。レオンです。   前回の僕の記事では、「自分の“武器”をひとつ磨く」というテーマで、前後半2回に分けて、書きました。 まだ読んでいない方は、是非ご覧になってください。   そして、今日は、「自分なりのシステムを構築する」というテーマで記事を書いていきたいと思います。 今回のテーマは前回のテーマの続きとして考えてもらっていいと思います。   自分の“武器”を作ることができれば、そこから自分のゲームを作り、攻めることができるようになるというお話を前回の記事で書きましたが、今日のテーマはその「自分の“武器”からの展開パターンをシステム化しよう」というお話です。 簡単に言うと、「相手がこうしてきたらこうする」「こっちに来たらこっちに崩す」と言う風に相手のリアクションに合わせて何をするかあらかじめ決めておくと楽だということです。 自分の技パターンをシステム化していれば、スパーリングや試合でも相手の技に冷静に対処することができます。 実践で一番良くないことは、慌ててしまうことなので、システムを構築して落ち着いて対処できるようにしましょう。 それではこれから、そのシステムをどう作れば良いかということについて詳しく書いていきたいと思います。     ①基盤のポジションからのパターンを書き出す まずは、“基盤のポジション”を決めます。 “基盤のポジション”とは、自分の“武器”の基盤となるポジションのことで、例えば、「『デラヒーバからのベリンボロ』が自分の“武器”だ」という人は、「デラヒーバ」が基盤のポジションになります。   基盤のポジションを決めることができたら、その体勢から起こりうる相手のリアクションを挙げていきます。 自分の今までのスパーリングで相手にされたこと、自分ならこうするなということを思い付く限り書き出していきます。 例えば、「膝をつく」「体重を前にかける」「足をまたぐ」「襟のグリップを切る」などです。 相手のグリップ、足の位置、重心の位置に注意して想像してみると良いと思います。     ②相手のリアクションに対応する技を考える 自分の“基盤のポジション”を決めて、そのポジションから想定できる相手のリアクションを書き出すことができたら、今度は、そのリアクションに対応する技を書き出していきます。   例としてはこんな感じです。 「襟と袖のガード」 ・相手が片膝を地面につけている → シザースイープ ・相手が立っていて、体重を前にかけている → オーバーヘッドスイープ(巴投げ)   とりあえずは、1つのリアクションに対応する技を1つ書き出せればOKです。 ただ注意しなくてはいけないのは、その技は全て“基盤のポジション”の範囲内でできる技でなければいけません。 多少のグリップの入れ替えは構いませんが、「『デラヒーバガード』から『スパイダーガード』に変える」という風にガード自体を変えてしまうのはここでは無しとします。 もちろん、スパーリングや試合中にはガードを変える場面、変えなくてはいけない状況もあるのですが、今日のテーマは「”基盤のポジション“からの技のシステムを構築する」ことなので、ガードは1つに搾ります。 基盤のポジションから想定できる相手のリアクションをなるべく多く書き出して、それに対応する技をまとめていきます。     ④ドリル→スパーリング→改善→ドリルの繰り返し 自分が”基盤のポジション“からどのような技をすれば良いのかまとめることができたら、今度はその技を使えるように練習していきます。 ここは前回の記事の「自分の武器を”ひとつ“磨く」と同じで、   ドリルで反復練習をし、身体に動きを覚えさせる ↓ スパーリングで試し、成功&失敗する ↓ スパーリングで失敗した技を改善する ↓ 改善された技をドリルで反復練習し、身体に動きを覚えさせる   という風に改善、改良を繰り返していきます。 …

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自分の武器を”ひとつ”磨く(後半)

自分の武器を”ひとつ”磨く(後半)     皆さん、こんにちは。レオンです。 今日は前回の続きで、「自分の武器を“ひとつ”磨く」の【後半】ということで、まずは【前半】のおさらいをしていきたいと思います。 まだ読んでいない方は、一つ前の記事を見てみてください。     前回のおさらい   ①自分の武器を決める 自分の得意技をひとつ見つける。「やりたい技」「憧れの技」「初めて習った技」など、自分の身体でできる技の範囲内ならなんでも良い。   ②反復練習で技を磨く 「ドリル→実践→改善→ドリル」をひたすら繰り返す。ミスを繰り返して、改善しながら技を極めていく。 大まかにおさらいするとこんな感じです。   今日はこの続きの③から記事を書いていきます。     ③自分のロールモデルを見つける ドリルとスパーリングで技を繰り返し使っていくうちに、段々と技にも慣れてきて、スパーリングで成功する確率も上がってきます。 ある程度、その“武器”を自分のものにできてきたと感じるようになってくると思います。   そして、その段階からさらにもう一つレベルアップするためには、“自分のロールモデル”を見つけます。 “ロールモデル”というのは、自分のお手本になる人、参考になる人のことです。 つまり、自分と同じ技、もしくは似た技を使っている人を見つけます。 先生、練習仲間、有名選手など、一緒に練習できる人でも動画上でいつも観ている人でも誰でも構いません。 とにかく自分と同じ“武器”を持っている人を探します。   ロールモデルを見つけることができたら、その人の技術を徹底的に盗みます。 自分のロールモデルが先生、練習仲間であれば、その人のスパーリングを見たり、一緒にスパーリングをして、その人がどのように技をかけているのか、どこに体重をかけているのか、相手がどんなリアクションをした時に技をかけているのか、などあらゆる視点からその人の技を分析します。 分析が難しければ、直接その人に聞いてみるのも良いです。 とにかくその技術がどんなものなのかを理解できるようにします。   自分のロールモデルが有名選手で、動画上でしか見ることができない場合は、少し難しいケースもありますが、同じようにその人の技を分析します。 ただ、その人に直接質問するのは難しい場合がほとんどだと思うので、疑問が生まれた場合には、「自分の先生や練習仲間に動画を見せて解説してもらう」「その選手にSNSでコンタクトをとって質問する」「その選手のYouTubeやオンラインクラスなどで勉強する」など、できることから始めてみましょう。   自分のロールモデルがどのような技術を使っているのか分析することができたら、そこから今度はその技術を吟味していきます。 その技術は自分のスタイルに取り入れることができるのかどうか、取り入れたいかどうかを見極めていきます。 自分のロールモデルの技を全てマネする必要は無くて、取り入れれるモノはどんどん取り入れて、そうでないモノはただ自分の知識として蓄えておくことが大切です。 同じポジション、同じ技でも人それぞれスタイルや好みが違うので自分に合ったモノを取り入れていきます。     ④自分の“武器”から幅を広げていく 冒頭で言ったように、柔術には沢山のポジション、沢山の技があって、スパーリングや試合で自分の“武器“を使おうとしても、相手が対応してきてなかなか技をかけることができないケースがあります。 その場合には、自分も相手のリアクションに対応しなくてはいけません。 相手のグリップの位置、足の位置、重心の位置など色々な条件が変わる中でその瞬間に最適な技を仕掛けます。   ただ注意しなくてはいけないのは、自分の“武器”から繋がった技を仕掛けなくてはいけないということです。 例えば、自分の武器が「襟と袖のガードからの巴投げ」だったとします。 巴投げは相手の重心が前にあって、相手を自分の上に引きつけることができればスイープすることができます。 しかし、自分が巴投げを仕掛けようとした時、相手が重心を後ろに置くようにして対応してきたとします。 ここで巴投げはもうできないので、攻め手を変えなければいけないのですが、ここで「スパイダーガードに切り替えて別のスイープを狙う」ということをしてしまうととても勿体無いことになります。 せっかく“第一選択肢”の巴投げで相手にリアクションを取らせて攻めるチャンスを作ったのに、そこでグリップを変えてしまうと全てをリセットしてしまうことになります。   第二の矢を放つ時は、相手がリアクションしたその瞬間を見逃さず一気に攻めないといけません。 そのためには、自分の“武器”と同じポジション、もしくは同じグリップからのバリエーションで攻め手を出していきます。 自分の“武器”を防ぐために相手はあらゆる対応をしてきますが、“同じポジション”、”同じグリップ“からそのあらゆるリアクションに対応する技を持っていないといけません。 とにかく、自分の“武器”で生み出したチャンスをしっかりと使えるツールを持っておくと、自分の“武器”からどんどんゲームの幅が広がっていきます。 …

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自分の武器を”ひとつ”磨く(前半)

自分の武器を”ひとつ”磨く(前半)     皆さん、こんにちは。レオンです。 僕たちがこのウェブサイトを立ち上げてからちょうど一年になりました。沢山の方々に見ていただき感謝しています。 そして今回、ウェブサイト立ち上げから一年という節目を迎え、ウェブサイトをリニューアルしました! これからはさらにレベルアップしたコンテンツをお届けしたいと思います。 今回のウェブサイトリニューアルで新しく追加されたコンテンツの一つがこの「ブログ」です。 「ブログ」では、僕たちの柔術についての考えや経験談、これからの計画などについて毎週記事を書いていきます。     今日は、この「ブログ」の第一回目の記事になるわけですが、今日は「自分の武器を“ひとつ”磨く」というテーマで記事を書いていきたいと思います。 これは僕が強くなる上で大切だと思うコンセプトの一つで、実際に僕も実践していることです。   ここで言う“武器”というのは、自分が一番自信のある技になります。 今日のテーマを簡単に言うと、「自分の一番自信のある技を“ひとつ”決めて、その技を極める」という意味になります。 もちろん、柔術には沢山のポジション、沢山の技があって、ひとつの技だけで闘うことはできません。 相手のリアクションに合わせて、技やポジションを変化させて攻めていくので、技は沢山知っておいて、沢山使えた方が良いのですが、自分のスタイルの核となる技を”ひとつ“決めておいた方が良いです。 というのも、自分の武器を“ひとつ”決めれていないと、自分のゲームを作ることができなくなってしまいます。   やはり、「まずはこのポジションからこの技だ」という風に自分のやることが初めから明確になっている人は、すぐに自分の形に持っていて自分のゲームを展開することができます。 もちろん、自分のゲームを先に作れた方が試合やスパーリングでは有利になります。 「自分のゲームを展開する上での、”第一選択肢“をしっかり決めておく」ことがとても重要になるので、今日はこのテーマで記事を書いていきます。     ①自分の“武器”を決める まずは、自分の“武器”となる技をひとつ決めます。 ”ボトム“と”トップ“でひとつずつ決めると良いと思います。 その技は基本的には、「自分のやりたい技」で構いません。 自分が初めて習った技、憧れの選手の得意技、カッコいいと思う技、使いやすい技、なんでも大丈夫です。   ただ、「自分の身体に合わない技」はやめたほうがいいです。 例えば、「腰痛持ちで、ベリンボロをすると腰痛が悪化してしまう人」は武器をベリンボロに設定しない方がいいです。 自分の身体ができる動きの範囲内で好きな技を決めましょう。 この技が「自分が一番初めに狙う技」になります。     ②「ドリル→実践→改善→ドリル」の繰り返し ひとつ技を決めることができたら、その技をドリル(打ち込み)で繰り返し練習します。 何回も練習することでその技の動きを身体に覚えさせます。 最初は動きを確認しながらゆっくり反復練習して、慣れてきたらスピードを早めたり、受けの人に軽く動いてもらいながらドリルをします。   ドリルを繰り返して、その技をスムーズに使えるようになったら、今度はスパーリングで実際に使ってみます。 スパーリングで実際に使おうとすると、相手も抵抗したり、その技に合わせたリアクションをしてくるので、技に入ることができなかったり、ミスをしてしまうことが絶対に出てきます。 ミスがあれば、スパーリング後に「どのようなミスをしたのか」「なぜミスをしたのか」を分析して修正します。 自分でわからないことがあれば、先生や練習仲間に教えてもらい、改善します。   技を修正、改善した後は、そのレベルアップした技をスムーズにスパーリングで使えるように、またひたすらドリルをして身体に動きを覚えさせます。 この流れの繰り返しで、自分の“武器”を磨いていきます。     文字数の関係で、今日はここで一旦区切りたいと思います。 【後半】は、来週の記事で書いていきます。 それではまた来週の「ブログ」でお会いしましょう...

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